プラチナ系抗癌剤であるDACHPtとT1強調MRI造影剤であるGd-DTPAの両方を内包したDACHPt/Gd-DTPA内包高分子ミセルを作成した。ミセルは直径約33nmで腫瘍内に選択的に送達でき、長い血中滞留性を有し、内包する薬剤の徐放性を併せ持つことを確認した。さらにMRI造影力の指標である緩和能はGd-DTPAに比べ20倍以上を示した。このミセルを肝癌移植ラットモデルに投与したところ、抗癌剤投与群、生理食塩水投与群に比べて生存期間が有意に延長した。MRI造影効果も同濃度のGd-DTPA投与群に比べ、腫瘍造影効果は有意に高く、かつ3時間以上持続した。
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