生体肝移植でドナーが老年の場合、生着率が悪いため、本研究では肝臓の老化を支配する抗老化遺伝子群に着目、虚血再灌流障害に対し、抗老化遺伝子群の発現、制御を検討した。結果:生体肝移植において、肝内マクロファージを測定、若年ドナー(20歳代)と比べると、高齢ドナー(50歳以上)では、マクロファージが少なく、感染症発症を多く認めた。高齢マウスと若年マウスに群別して、虚血再灌流モデルを用いて、肝障害、組織中の抗老化遺伝子発現、炎症性サイトカイン、抗酸化物質を比較検討した。抗酸化物質投与後、高齢群、若年群とも抗老化遺伝子増加は認めなかった。抗酸化物質投与により、肝障害の軽減、抗炎症効果に差を認めなかった。
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