近年、大腸癌に対する手術は、開腹手術に加え腹腔鏡手術が標準的な術式として広がってきている。本研究は主に腹腔鏡手術下において、蛍光内視鏡を用い大腸癌を同定する方法を開発することが目的である。われわれは一般的に使用可能なICG(商品名ジアグノグリーン)を用いて大腸癌手術に利用し,既存の蛍光腹腔鏡(オリンパス社)下にICGが体内でどのように描出できるかを調べた。静脈投与することで、腸管血流の評価が可能であることや、腫瘍近傍に直接打ち込むことで、腫瘍周囲のリンパ流やリンパ節を同定することを確認できた。これらの方法で手術を行い、安全な腹腔鏡手術が施行可能であったことは、いくつかの学会で報告した。
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