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2015 年度 実績報告書

脊髄損傷における細胞性免疫反応を制御するマイクロRNA-amplifierの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26861144
研究機関名古屋大学

研究代表者

西村 由介  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20447816)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード脊髄損傷 / 血管内皮細胞増殖因子 / ベバシズマブ / 反応性アストロサイト / 二次損傷
研究実績の概要

本研究の目的は、損傷脊髄においてregulatory T cellの活性化を介する細胞性免疫の発現機序とその環境因子としてのマイクロRNAとCTLA4の機能を解明することである。坐骨神経引き抜き損傷ラットモデルを用いた実験を計画したが、個体間のばらつきを生じたため、clip-compressionによる脊髄損傷モデルを採用した。CTLA4-Igを用いた実験では、損傷脊髄におけるT細胞性免疫が急性期ではなく亜急性期に強く発現する結果であり、臨床応用という観点から細胞性免疫を標的とした治療計画には限界があった。そこで、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に対するモノクローナル抗体であるベバシズマブを用いた新たな研究を計画した。ラット脊髄損傷急性期にベバシズマブを全身投与することで、下肢運動機能(BMS scale、inclined-plane test)は有意に改善し、組織学的には損傷中心部における神経細胞脱落、空洞形成が減少した。CD3/CD68/GFAPによる免疫染色では、炎症細胞浸潤および反応性アストロサイト発現の抑制が確認された。また、急性期にトマトレクチンを用いた微小血管評価を行うと、新生血管増生および血管透過性亢進が抑制されていた。以上より、脊髄損傷急性期においてVEGFは、血管新生や血管透過性亢進を介して炎症細胞浸潤や浮腫を惹起することで二次損傷を拡大する可能性が示唆された。本結果については、2015年に学会発表を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 脊髄損傷急性期のおけるVEGFの機能解明~ベバシズマブによる二次損傷制御~2015

    • 著者名/発表者名
      灰本章一 西村由介 夏目敦至 福岡俊樹 江口馨 吉川哲史 若林俊彦
    • 学会等名
      日本脳神経外科学会第74回学術総会
    • 発表場所
      ロイトン札幌/さっぽろ芸術文化の館/札幌市教育文化会館(北海道札幌市中央区)
    • 年月日
      2015-10-14 – 2015-10-16
  • [学会発表] 脊髄損傷急性期におけるベバシズマブの抗浮腫効果2015

    • 著者名/発表者名
      灰本章一 西村由介 夏目敦至 福岡俊樹 江口馨 吉川哲史 若林俊彦
    • 学会等名
      第30回日本脊髄外科学会
    • 発表場所
      北海道立道民活動センターかでる2.7(北海道札幌市中央区)
    • 年月日
      2015-06-25 – 2015-06-26

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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