研究課題/領域番号 |
26861152
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
香川 幸太 広島大学, 大学病院, 医科診療医 (40726981)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 脳磁図 / てんかん焦点局在診断 / データ互換性 |
研究実績の概要 |
研究目的 日本国内でてんかん焦点局在診断のため臨床機として用いられている脳磁計は、Elekta-Neuromag社製(以下E社)と横河電機社製(以下Y社)の2種類である。両社とも独自のファイル形式を採用しているためデータの互換性がない。米国MathWorks社製プログラミング言語MATLABを用いて他社の脳磁図データの読み込みおよび解析を可能とさせ、解析結果が臨床像と合致するかを検証、最終的に脳磁図メーカー各社の脳磁図データの統一化を行うことが目的である。 研究成果 宮崎県都城市藤元総合病院に設置されたY社製脳磁計で計測された健常者の体性感覚誘発磁場のデータとMRIデータを用いた。次にY社が提供しているYokogawa MEG Reader ToolboxでMATLAB上に展開し、Y社の5箇所の基準点の内、両耳介前と眉間近傍の3箇所の点から頭座標を作成し、Y社のセンサ配列座標系からE社のセンサ座標系に座標変換後し、脳磁図と三次元MRIを2つのE社のファイル形式で保存した。この機能を有する脳磁図用三次元画像表示ソフトhns_mrilabを新たに開発した。変換後のデータがE社の信号解析アプリケーションGraph、電流源推定アプリケーションSource Modelling、画像表示ソフトウェアMRI LABで展開できる事を確認した。また20msの等価電流双極子の推定部位は両社で中心溝近傍となることを確認した。MaxFilteによる雑音除去は実行不可であった。これらの研究成果を、日本生体磁気学会、日本脳神経外科学会、日本脳電磁図トポグラフィ研究会、日本臨床神経生理学会で発表した。今後臨床データでも検討を行い、またE社の脳磁図データがY社で解析可能かどうか検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで健常者の体性感覚誘発磁場のデータを用いて、Y社の脳磁図データをE社の解析ソフトで解析できることを示した。
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今後の研究の推進方策 |
今後臨床データでも検討を行い、またE社の脳磁図データがY社で解析可能かどうか検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
外国への研究旅費が未使用であるため。未購入のデータ処理用コンピュータがあるため。
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次年度使用額の使用計画 |
データを得るため、解析作業を行うための旅費。学会発表のための参加費・旅費。外国への研究旅費。
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