「脳脊髄液漏出症の画像判定基準・画像診断基準」に基づいて検査を行い、脳脊髄液漏出症と診断された症例に対して、保存的加療または硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ)を行うことで高い治療効果が得られた。脳脊髄液の漏出部位を特定することは必ずしも容易ではないが、脳脊髄液漏出症を適切に診断できれば治療効果は高かった。また脳脊髄液漏出症と診断されたすべての症例で脊髄MRIにおいてfloating dural sac sign(FDSS)を認め、治療後の症状の改善とともにこの所見も縮小・消失した。FDSSは診断に関して有用な所見となる可能性が考えられた。
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