滑膜幹細胞は関節軟骨再生の有用な細胞源になりうる。新たな移植方法として滑膜幹細胞集合体移植の有用性をヒトに近い大動物であるマイクロミニピッグで検討した。 マイクロミニピッグ由来の滑膜幹細胞は良好なコロニー形成能、増殖能、多分化能を有した。作成した集合体は直径1㎜程度で、鑷子で容易に骨軟骨欠損部に移植可能であった。移植後12週において、肉眼、組織スコアともに移植群が対照群よりも良好な軟骨再生が得られた。またMRIを用いて再生軟骨の質が対照群よりも移植群でより正常軟骨に近いことを確認した。 この成果により、従来法より効率の良い滑膜幹細胞移植が可能で、成績向上に貢献できる可能性がある。
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