脂肪組織由来幹細胞(ADSCs)による半月板再生ついて検討した。ウサギの内側半月板に欠損を作製し、欠損部をそのままにしたコントロール群と、ADSCsの3次元培養を行い、それらを多数凝集させ欠損部に充填したADSC群で比較した。肉眼的組織連続性は、コントロール群に比しADSC群で良好な結果が得られ、組織学的にもADSC群で有意差をもってスコアが高かった(P<0.05)。また、免疫組織学的には半月板の修復部に抗Ⅰ型コラーゲンが観察され、染色性は経時的に増強する傾向を認めた。以上の結果から、ADSCsが半月板の再生を促進することが明らかになった。
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