整形外科領域で手術治療を必要とする代表的な疾患である膝前十字靭帯損傷の手術手技は従来からロボット生体力学試験機を用いた研究などにより大きな進歩を遂げてきた。前十字靭帯をこれまで単純な円柱形のひも状構造(single)とする再建術、その移植腱を二つに分割しより複雑なリボン状の前十字靭帯の形態を模倣した再建術(double)、さらには3つに分割した再建術(triple)の力学特性を比較した。Triple>double>singleの順で再建膝は正常膝のkinematicsに近づき、より制動効率の良い結果であった。多骨孔再建術の利点が証明された。
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