研究課題
株式会社ニッピとの共同研究のもと、コラーゲンを積層する技術を用いて半径3~4mmの円柱状のケージの作成に成功した。完成した円柱の中心部に径の異なる金属棒で、空間を作成した。径3mmの管は技術的に強度を保つことは困難であり、径1.5mmのスペースを作成し、ケージのデザインとした。300gのSDラット(n=2)の尾椎Co5/6椎間を露出し、先にデザインしたケージを挿入し、経時的にレントゲンで撮影を行った。骨癒合の判定はレントゲンでは困難であり、専用のデバイスに尾椎を固定して前後屈を行い、その可動範囲が1°未満となった時期を計測した。結果、ケージの内部に何も移植しない場合、術後約8週で骨癒合することを確認した。次に別個体から作成したラットPratelet rich Plasma(PRP)をケージに30分浸潤させ、コントロールとして同個体より作成したPratelet poor Plasma(PPP)を用いた(各n=4)。骨癒合期間はPRP群5.8±1.3週、PPP群8.0±0.8週とPRP群で有意に短かった(t検定、p<0.05)。また、レントゲン上、経時的に椎間板高位が徐々に低下していたが、両群間で投影学的な有意差を認めなかった。組織学的には術後2週、4週で2群を比較した。H-E染色では術後2週で有意な差を認めなかったが、術後4週でコラーゲン構造の周囲にPRP群で骨芽細胞が増加している傾向を認めた。
2: おおむね順調に進展している
PRP内の成長因子濃度の検体は保存しており、今後計測予定である。
組織標本は既に作成済みであり、今後、TRACP染色などの免疫組織学的評価を含めた詳細な検討を行う予定である。また、コラーゲン構造体の他、同様の検討を別個体から採取した大腿骨を採型した同種骨にて行う予定である。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (3件)
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