炎症性免疫疾患である関節リウマチや変形性膝関節症に対する細胞治療が注目され、ヒト骨髄間葉系幹細胞(hMSCs)はその一つである。炎症性・抗炎症性サイトカインの遺伝子解析の結果hMSCsを移植した動物マウスではIL-1、TNF alpha、IL-10およびTGF betaの減少を認め、抗炎症性のIL-4の増加を認めた。また、hMSCsがPACAPというタンパク質を介して炎症を調整する機序を報告した。さらに損傷組織を用いたmRNAのRT-PCRではケモカインCCL5とその受容体CCR1、CCR5の発現が14日目まで増加し、CCL5の慢性炎症への関与が示唆され、経時変化に対する治療も重要である。
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