静脈麻酔薬であるプロポフォール、ミダゾラムはPDGF-BBによる血管平滑筋細胞の遊走を抑制したが、ケタミン、デクスメデトミジンは影響を与えなかった。プロポフォール、ミダゾラムはPDGF-BBによるERK、Akt、SAPK/JNKのリン酸化には影響を与えなかったが、p38 MAP kinaseのリン酸化を抑制した。 プロポフォール、ミダゾラムはPDGF-BBによるp38 MAP kinaseのリン酸化抑制を介して、血管平滑筋細胞の遊走を抑制している可能性が示唆された。血管病変を有する患者においてはこれらの麻酔薬は血管平滑筋細胞機能に影響を及ぼす可能性がある。
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