我々は消化器領域での内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の経尿道的膀胱腫瘍切除術への応用を検討した。消化器領域には多くのESD専用デバイスがあるが、不運にも2mm以下の太さの切除用デバイスはなく、最初に軟性ファイバー気管支鏡を使用した。軟性ファイバー気管支鏡は太いチャンネル径を持つが、軟性膀胱鏡と比較すると手術操作が困難であった。最終的に、インパクトシューターを用いることでESD専用デバイスが使用可能となった軟性膀胱鏡を用い、人解剖体にてESD手法による膀胱腫瘍一括切除術を評価した。 デュアルチャンネル化した軟性膀胱鏡による経尿道的ESD手法は小さな膀胱腫瘍に対しては対応可能であると考えられた。
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