男性不妊はいまだ病態が解明されておらず、治療法が確立していない疾患群である。診断・治療の進歩には、ヒトを含むin vitro精子形成研究が必要である。申請者らは、マウス精巣組織片を器官培養することで精子形成の全過程をin vitroで再現することに成功した。しかし、精子形成の効率は低く持続期間も短く、真の意味でin vivo精子形成を再現することはできていない。そこで、本研究ではマイクロ流体システムを用いて生体内微小循環系を再現し、in vivo精子形成に匹敵するin vitro精巣組織培養法の開発を行った。その結果6ヶ月もの長期にわたり精子形成を安定的に維持することに成功した。
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