研究課題
wild typeは結石形成を認めなかったが、ob/obは結石形成を認めた(p=0.0004)。また、APN投与により結石形成の抑制を認めた(p=0.005)。血清、尿中の結石関連物質は群間に有意差はなかった(p>0.05)。OPNとMCP-1はGOX投与6日目のob/obでwild typeと比べ有意に発現増加した(p=0.02、p=0.004)。一方、SODとAPNは有意に発現低下した(p=0.008、p=0.049)。また、APN投与による結石関連遺伝子の発現変化は認めなかった。MetSによる腎結石形成の促進関連遺伝子として243の遺伝子が発現低下し、259の遺伝子が発現増加していた。特に発現の変化が著しかったのは、Cd44(CD44)、Lyz1(LYZ1)とVcam1(VCAM1)の増加(Fold change:13.15、15.48、17.64)とSlc12a1(SLC12A1)とSlc7a13 (SLC7A13)の低下(Fold change:0.174、0.220)であった。これらのGene ontology解析では、細胞接着、炎症、免疫応答の亢進とミトコンドリア機能の低下を示した。APNによる腎結石形成の抑制関連遺伝子として154の遺伝子が発現低下し、190の遺伝子が発現増加していた。特に発現の変化が著しかったのは、Aurka(AURKA)およびTk1(TK1)の増加(Fold change:3.065、2.823)とStat3(STAT3)の低下(Fold change:0.341)であった。これらのGene ontology解析では、抗炎症作用と抗アポトーシス作用を示した。ヒト尿中サイトカイン・ケモカインを同時測定し、結石群には炎症性マクロファージ(M1)誘導因子が高く、多変量解析にて結石形成にはIL-4が低値であることが検出された。
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