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2016 年度 実施状況報告書

婦人科悪性腫瘍におけるTFの発現と過凝固状態についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 26861310
研究機関筑波大学

研究代表者

櫻井 学  筑波大学, 医学医療系, 講師 (30638979)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードtissue factor / venous thromboembolism
研究実績の概要

平成28年度は前年度に行った「婦人科悪性腫瘍におけるTF(tissue factor)の発現とVTE(venous thromboembolism)の関連についての解明」に従って行った研究をまとめることに時間を費やした。
「Expression of Tissue Factor in Epithelial Ovarian Carcinoma Is Involved in the Development of Venous Thromboembolism」というテーマで論文を作成し、前年度に引き続き、雑誌に投稿した。European journal of cancerに投稿したが、rejectととなり、その後、International Journal of Gynecological Cancerにacceptされた。先行論文での32名から128名まで対象を増やしたことで、多変量解析を行うことができたほか、先行論文で対象となっていた術前化学療法を受けた対象を除いて解析したことなどが、認められ、TFの発現がVTE発生に関わっていることが証明できた。
特に卵巣癌の組織型の中で、明細胞癌でTFの発現およびVTEの発生が有意であった。明細胞癌は卵巣癌の中でも化学療法の効果が低いことが知られており、他の組織型との違いという点からは、TFの発現が化学療法抵抗性を示す要因の一つである可能性も考えられた。この結果を今後の研究を進めて行く上で、活かして行きたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本来の研究テーマに関するデータを論文にまとめ、acceptに至ることができた。また、この3年間で「悪性腫瘍の過凝固状態」に関する論文が2つacceptに至ったため。

今後の研究の推進方策

研究計画の後半で行う予定だった「悪性腫瘍以外でのTF の発現頻度と悪性化に及ぼす影響の解明」について、検体の染色を進めて行くことと、「婦人科悪性腫瘍における抗凝固療法と腫瘍の進展の抑制の関連についての解明」についての予備調査を進めて行く。対象となる患者の腫瘍検体、臨床情報は十分蓄積されているので、染色の他、データの解析を進めて行く。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Expression of Tissue Factor in Epithelial Ovarian Carcinoma Is Involved in the Development of Venous Thromboembolism.2017

    • 著者名/発表者名
      Sakurai M, Matsumoto K, Gosho M, Sakata A, Hosokawa Y, Tenjimbayashi Y, Katoh T, Shikama A, Komiya H, Michikami H, Tasaka N, Akiyama-Abe A, Nakao S, Ochi H, Onuki M, Minaguchi T, Yoshikawa H, Satoh T.
    • 雑誌名

      International Journal of Gynecological Cancer

      巻: 27 ページ: 37-43

    • DOI

      10.1097/IGC.0000000000000848

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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