研究課題/領域番号 |
26861311
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大和屋 健二 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 日本学術振興会特別研究員(PD) (80447309)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 精子核周囲物質 / 脱凝縮 |
研究実績の概要 |
1)エクアトリン分子の翻訳後修飾変化に関わる酵素の同定。エクアトリン分子の先体反応に伴う分子量低下を解析するためにエクアトリン分子を基質として分子量変化を指標に酵素活性を検出する方法を用いた。酵素活性を指標に関係する酵素の精製を行うなかで、特定の界面活性剤で酵素活性が失われることを明らかにした。現在、その酵素の同定に向けた精製を行っている。 2)エクアトリンと相互作用する分子の解析。受精過程において相互作用する分子の同定を行うため、免疫沈降法を用いて精巣上体尾部精子より抽出したエクアトリン複合体を精製し、質量解析を行った。結果、いくつかの候補分子を得ることができた。得られた候補分子のうち有力なものに関してエクアトリンノックアウトマウスなどを用いて確認を行っている。 3)受精から精子頭部の脱凝縮過程におけるエクアトリンタンパク質の挙動解析。エクアトリンに緑色蛍光タンパク質タグをつけたタンパク質を発現するマウスを用いて受精卵中での核周囲物質のライブイメージング解析を行うことができた。エクアトリン分子のと相互作用する分子の変化を解析するためin vitroで精子頭部の脱凝縮を行い受精卵での形態変化との比較を行っている。 4)エクアトリン分子の翻訳後修飾変化に関わる酵素の精製過程で得られた他の分子の翻訳後修飾解析。エクアトリン分子の翻訳後修飾変化に関わる酵素の精製の条件検討の過程で他の精子先体タンパク質の翻訳後修飾変化に関わる酵素を活性を保ったまま可溶化し酵素活性を検出する方法を得た。その酵素の精製を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
エクアトリン分子の翻訳後修飾変化に関わる酵素の同定過程において、酵素が失活してしまい、条件の再検討に時間を要してしまった。
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今後の研究の推進方策 |
エクアトリン分子の翻訳後修飾変化に関わる酵素の同定過程において、酵素が失活してしまい、条件の再検討に時間を要してしまったが、現在条件を決めることができたので引き続き同定に向けた実験をおこなう。 エクアトリン分子の翻訳後修飾変化に関わる酵素の精製条件の検討過程で、他の先体タンパク質の分子量変化に関わる酵素の活性を保ちながら分離する条件を発見した。このエクアトリン意外の分子の変化に関わる酵素の同定も行う。 精子頭部の脱凝縮過程をin vivo解析で行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
酵素の精製過程において、酵素の安定性が低いことが明らかとなり、新たな精製条件の検討に時間を要した。そのため、初年度に申請していた物品を使用する実験が開始出来ていないため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成26年度に行う予定であった実験の条件検討ができたので、次年度にずれ込んだが計画どおり精製作業にとりかかる。
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