| 研究課題/領域番号 |
26861320
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| 研究機関 | 福井大学 |
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研究代表者 |
服部 克成 福井大学, 医学部, 特別研究員 (60529345)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 卵巣 / 卵胞の選択と閉鎖 / 顆粒膜細胞 / 莢膜細胞 / ＩＧＦ / アンドロゲン / パラクライン調節 / アポトーシス |
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| 研究実績の概要 |
ヒトの性周期では、最終的に排卵まで到達できるのはたった一つの主席卵胞のみであり、それ以外の大多数の卵胞はアポトーシスにより閉鎖に陥ることが知られている。単一卵胞の選択メカニズムはいまだ不明な点も多いが、卵胞における①黄体ホルモン（LH）依存性獲得や、②高エストロゲン環境、③IGFシステムの活性化が、卵胞の生存と発育に重要な役割を担うと推測されている。ヒトで主席卵胞が選択される時期と、血中のLHレベルが上昇し始めるタイミングが一致することに注目し、LHが主席卵胞の選択プロセスに担う役割について、ウシの卵胞細胞を用いた人工卵胞壁モデルを用いて検討している。
これまでの成果として、(1) LHが 顆粒膜細胞に対する直接作用を呈しないこと、(2) LHは莢膜細胞のアンドロゲン産生を促進し、IGFシステムも活性化すること、(3) 莢膜細胞をLHで刺激すると、顆粒膜細胞でLH受容体の発現が誘導され、細胞アポトーシスが抑制されること、を明らかにした。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の結果より「ヒトで血中のLHレベルが上昇すると、莢膜細胞でアンドロゲンとIGF1の産生が誘導され、それらがパラクライン調節を介して、顆粒膜細胞のLH依存性獲得を誘導し、アポトーシスを抑制することで、主席卵胞の選択メカニズムに寄与している」という新たな可能性が推測された。
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| 今後の研究の推進方策 |
上記メカニズムを証明する目的で、人工卵胞壁モデルへの阻害剤添加やSiRNA実験を予定している。さらには、卵胞選択における卵子の役割を明らかにする目的で、人工卵胞壁モデルに卵子由来の成長因子（GDF9やBMP15など）を添加する計画である。
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