黄体化顆粒膜細胞では、hCG刺激後に種々のヒストン修飾酵素遺伝子発現が変化していた。その中の1つのEZH2は、StAR、Cyp19a1遺伝子プロモーター領域においてhCG刺激後にDNA結合が変化しており、両遺伝子発現制御に関与していると考える。また顆粒膜細胞培養において、hCG投与後のStARmRNA発現の上昇は、ERKキナーゼ阻害剤によって抑制され、更にStARプロモーター領域のヒストンアセチル化修飾も同時に変化していた。これらの結果は、hCG刺激後のStAR遺伝子発現は、ERKシグナルを介しており、更にそのシグナルはヒストン修飾を変化させることで遺伝子発現制御を行っている可能性が示された。
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