子宮内膜間質細胞の脱落膜化における転写因子C/EBPbの遺伝子発現制御機構を解明するため、RNAシークエンスとChIPシークエンスによりゲノムワイドな解析を行った。その結果、脱落膜化過程では、C/EBPbにより2251遺伝子の発現が上方制御され、1862遺伝子の発現が下方制御されていた。上方制御されていた2251遺伝子のうち478遺伝子が、転写活性化修飾であるH3K27acの増加が認められた。478遺伝子のうちC/EBPbが結合していたのは10遺伝子のみであった。脱落膜化におけるC/EBPbによる遺伝子発現制御のひとつに、ヒストン修飾の変化を介した間接的な機構が存在することが明らかとなった。
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