HPV関連中咽頭癌は非関連癌と比べ予後が良好であり、UICCのTNM分類第7版は予後を反映されなくなった。2017年に改訂される第8版ではHPV関連癌において、新しい分類基準が設けられた。当科症例にて検討したところ、HPV関連癌において第7版分類では大半がIV期であったが、第8版分類では大半がI期と分類された。第7版分類による3年粗生存率はI-III期とIV期の間に統計学的有意差を認めなかったが、第8版分類ではI-II期とIII期の間に有意差を認めた。以上のことからHPV関連癌においては第7版分類では予後が反映されていないが、第8版では反映されることが当科症例でも明らかとなった。
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