研究課題/領域番号 |
26861354
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
野村 研一郎 旭川医科大学, 医学部, 助教 (00466484)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 喉頭麻痺 / 機能的電気刺激 |
研究実績の概要 |
一側喉頭麻痺による発声障害の治療は主に声帯内注入術、甲状軟骨形成術I型、披裂軟骨内転術が行われている。これらの治療法は麻痺側の声帯を正中位に静的に矯正することが目的であるため、完全回復には至らない。我々は今までに機能的電気刺激(FES)を用いた麻痺喉頭の再運動化に関する研究を行ってきた。近年の研究により、麻痺喉頭には過誤支配や吻合枝からの神経支配が存在し、内喉頭筋にはある程度の神経支配が高率に残存していることが明らかとなっている。したがって、麻痺側の甲状披裂筋に適正なタイミングで筋収縮を誘発するような電気刺激を加えることができれば、声帯が内転し発声障害を改善することができると考えられる。FESを用いた治療を可能にするためには、ターゲットとなる筋肉に最適なサイズの電極を適切な位置に固定し、刺激装置を体内に留置することが必要となる。その上で最適なパラメーターで刺激を与えて筋収縮を誘発することが可能となる。声門閉鎖筋へのFESを可能とするために、我々はこれまでに新たな形状の埋め込み型電極を開発した。現在慢性イヌモデルの作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
イヌの喉頭に電極を埋め込んだ慢性モデルを作成中であるが、感染等による電極の脱落が起きてしまったため。
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今後の研究の推進方策 |
電極の埋め込み部位、手術方法などを改良予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
翌年度以降も実験を継続するため、翌年度に使用予定とする
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次年度使用額の使用計画 |
機能的電気刺激の刺激装置、電極の購入費等
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