本研究ではMuse細胞を用いた内耳有毛細胞の再生が目的である。Muse細胞はGFP導入hMSCよりFACSを用いて単離した。新生児マウスの蝸牛組織を摘出し、ゲンタマイシン 35μMで48時間処理することで有毛細胞を傷害、その後Muse細胞との共培養を行った。 Muse細胞は1-2週間程度の期間で神経マーカーTuj1に陽性となっていることが確認できた。一方、有毛細胞マーカーMyo7aは陽性とならなかった。 近年、内耳障害における聴神経の易障害性が注目されている。今後は有毛細胞ではなく神経再生の可能性に関してさらに解析を進めることで、Muse細胞の内耳障害に対しての有用性が示される可能性が考えられた。
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