今後の研究の推進方策 |
平成26年度の実験および準備を継続しつつ以下のことにとりかかる。 3.poly I:C投与内耳障害モデルの確立 一部は平成26年度から開始する。本研究の中心となるものである。作製した平衡機能検査装置及び ABR,OAE を用いてpoly I:C投与マウスの平衡感覚、聴覚の機能を詳細に評価する。また、poly I:C投与マウスの内耳におけるTLR3の発現変化や機能を分子生物学的な実験(免疫染色法、ウエスタンブロッティング、ISH, realtime PCR, Ca2+イメージングなど)を用いて詳細に解析する。さらに内耳の構造上の変化、炎症細胞の浸潤などの解剖学的、病理学な評価も行う。 4. TLR3の阻害剤を用いた治療効果の検討 生体内耳でTLR3やそのシグナルカスケードの阻害剤及びステロイドなどの既存の治療薬と併用し治療効果を検討する。臨床的には病的な難聴も前庭障害も片側性に起こることが多く、治療効果を求めるには全身投与以外にも内耳への適切なデリバリーシステム(片側の鼓室内投与など)の検討も必要になるであろう。これらのことを内耳障害動物モデルを使い評価する。
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