新しいエラストグラフィであるshear wave elastographyが、甲状腺結節の良悪性診断や慢性甲状腺炎の診断における補助診断として有用であることを示した。そして、甲状腺において、線維化組織が最もshear wave速度を速める事を明らかにし、悪性結節では線維化が進むためshear waveが速くなる事を解明した。さらに、生体内で測定のアーチファクトとなる要因を明らかにした。呼吸性運動や頸動脈拍動などの生理的要因はshear waveの測定にほとんど影響をせず、対象組織の不均一性や結節境界による波の屈折・反射がshear waveの測定を難しくする事を明らかにした。
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