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2014 年度 実施状況報告書

内耳虚血に対する人工酸素運搬体投与の臨床応用に向けた研究

研究課題

研究課題/領域番号 26861388
研究機関愛媛大学

研究代表者

岡田 昌浩  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (20512130)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード一過性内耳虚血 / 聴性脳幹反応 / 有毛細胞
研究実績の概要

本研究において、人工酸素運搬体の一つである、Liposome-encapsulated hemoglobin(LEH)を用い、内耳虚血時における内有毛細胞に対する保護効果を検討している。すでに虚血前投与、虚血1時間後投与での有用性は証明されており、さらに投与タイミングの設定や投与量の検討、さらには作用機序の解明を行い、臨床応用に向けた検討を行っている。
実験にはスナネズミ一過性内耳虚血モデルを用いた。本モデルでは、後天的に後交通動脈が欠損しており、頚部の椎骨動脈の血流を一過性に遮断することで内耳虚血を導入することが可能となっている。そのため、内耳虚血後に長期生存が可能であり、虚血後の経時的な内耳機能が観察できる。生理学的検討として、聴性脳幹反応(ABR)を用いて虚血前、虚血1日後、4日後、7日後の聴力閾値を測定し、経時的な聴力経過を検討下。また、組織学的な検討として、虚血7日後にコルチ器を採取し、Rhodamin-Phalloidin・Hoechst33342の二重染色を用いて有毛細胞を観察し、内有毛細胞の脱落割合を算出することで内耳障害の程度を評価している。これまでの結果から、虚血前のみならず、虚血1時間後に2.0ml/kgのLEHを投与しても、聴力閾値の上昇や内有毛細胞の脱落を抑制することが判明している。これらの結果をもとに、至適投与量の設定や虚血後どの程度の時間まで有効に作用するのかを検討する予定としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

スナネズミを購入していた業者がスナネズミを販売しなくなったため、他の業者から購入している。これまで購入してきたスナネズミの種とは異なるため、そのための基礎実験のために時間を費やしている。

今後の研究の推進方策

新しいスナネズミの基礎実験は概ね終了しており、今後は予定通りに実験が遂行できると思われる。

次年度使用額が生じた理由

今後も実験動物の購入や消耗品の購入が必要である。

次年度使用額の使用計画

主に実験動物の購入や消耗品の購入、学会発表などに使用する予定である。

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公開日: 2016-06-01  

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