頭頸部癌と活性酸素生成酵素Nox、甲状腺癌と活性酸素生成酵素Duoxに関する研究を行った。頭頸部癌ではNoxやDuoxによる活性酸素生成能が低下し、貪食細胞による殺細胞力の低下が癌の進行に影響する、という仮説を立てた。頭頸部扁平上皮癌ではNox2が発現しているが、初期癌と進行癌で発現量に差を認めなかった。甲状腺癌では進行癌でDuoxの発現低下を認め、Duoxが癌の進行度に影響していることが示唆された。頭頸部癌では、食細胞による貪食能やアポトーシス関連サイトカインが低下してる、という仮説を立てた。貪食能やサイトカインの低下はなく、sTNF-R1型と2型が有意に上昇ているという結果が得られた。
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