研究課題/領域番号 |
26861404
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
今泉 光雅 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30554422)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | iPS細胞 / 上皮分化誘導 / 気道再建 |
研究実績の概要 |
喉頭組織の再生に有用な移植材料、および移植細胞・組織の実用化に向けて研究を行う。生体適合性のInjectableなゲルを骨格とし細胞の進入・生着に適した足場材料(スキャフォールド)を作製、研究する。次に、実際のヒト声帯の損傷後の再生促進を意図し、ヒトiPS細胞の培養法を確立する。ヒトiPS細胞から分化誘導した声帯上皮細胞を免疫染色や遺伝子解析により評価し、喉頭上皮組織を再生する技術を開発する。 今年度の実績、成果 ①iPS細胞の培養:ヒトiPS細胞の樹立を世界で初めて成功させたウイスコンシン大学および、京都大学より使用承諾を受け理化学研究所バイオリソースセンターより購入した。iPS細胞をフィーダー細胞上またはフィーダー細胞フリーでの状態で培養し、最も実験に適した培養方法を確認した。その結果、十分量のストックを確保に成功した。 ②足場材料の開発:上皮再生を行う上で最適な条件を探索し、生体適合性のInjectableなゲルを作製した。 ③iPS細胞の声帯上皮への分化誘導技術の開発:純化したiPS細胞をゲル内に包埋し、三次元培養方法を確立した。三次元培養方法以外にも、単層培養や声帯由来の線維芽細胞等と共培養して培養皿上でも、分化誘導し、比較検討を試みた。ゲルへのEGFなどの増殖因子添加などによりiPS細胞の分化を誘導し上皮形成を図った。得られた組織片の組織像、蛋白質や遺伝子の発現に関して評価を行い発現が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
綿密に研究計画を立てたため、当初の予定通り順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
綿密に研究計画を立てたため、現在まで研究を推進するに当たり大きな課題は認めず、当初の予定通り研究を推進する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、海外含めた学術集会で適切な研究計画を立てるための知識を得ることおよび、基礎的な実験を行うこと主たる目的としたため、物品費を予定よりも使用しない結果となった。そのため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度の基礎的な実験準備および結果をふまえて、データや画像の分析、統計解析装置の新規購入を予定している。加えて、実験の進捗状況によっては本格的な動物を用いた研究に移行する予定であるため、その費用として使用することを計画している。
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