研究実績の概要 |
1 ; 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)の眼循環動態の評価(in vivo実験) ネコに全身麻酔をかけ、レーザードップラー血流計を用いて網膜循環動態を評価した。次に、網膜動静脈交叉部の網膜動静脈の循環動態を測定した。さらに、上耳側の網膜静脈をアルゴンレーザー(240-280mw,0.3sec)を用いて照射し、BRVOモデルのネコを作成を試みるも、生体と同様なBRVOの様な眼底出血は認められず、BRVOを作成したとはいえなかった。よって、BRVOの血栓形成に関わる交叉部でのシェアストレスを評価はできていない。 2;高脂血症の網膜循環への影響(in vivo実験) BRVO発症の全身因子である高脂血症の影響を検討するため、高脂肪食(2%コレステロール+15%ラード)を8週間投与し、高脂血症モデルネコを作成しようと試みた。しかしながら、8週間では血中のコレステロール値が上がらず、今後はさらに投与期間を延ばして、高脂血症もでるのネコが作成可能か検討が必要であった。 3;BRVO患者の血管の形態と網膜循環動態の関係(臨床研究) 当初はスペクトラルドメインOCTでBRVOの血管の携帯を観察する予定であったが、その後、OCT-アンギオグラフィーという新しいOCTが登場した。この機器を用いることにより、網膜血管をかなり詳細に観察することが可能になった。この機器を用いて、BRVOの閉塞血管や新生血管などの異常な血管構造を観察した。
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