ヒト単球細胞株からマクロファージを誘導し、異なる環境下でのVEGFおよび各種炎症性サイトカイン、ケモカインの産生能を比較検討した。ここで炎症モデルとしてTh1Th2サイトカインや網膜色素上皮から恒常的に産生されるPGE2、糖尿病合併症と関連する終末糖化産物 (AGEs)等を培養上清中に負荷し、マクロファージによる各種サイトカインやケモカイン産生能の比較検討を行った。PGE2刺激におけるTh2刺激以上のVEGF産生亢進とAGEsによるVEGFの高い産生能が示された。さらにAGEsによる炎症性サイトカインだけでなくケモカインの産生も強く誘導され、糖尿病網膜症等の病態形成への関与が示唆された。
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