研究実績の概要 |
遺伝性網膜変性疾患427症例に対して、次世代シークエンサーを用いて、これまでに報告されている網膜及び視神経疾患の原因遺伝子268個を含む369遺伝子の全エクソン解析を行った。H26年度は、既報の変異データベース(HGMD professional)の契約を行い、検出された変異についての照会を行った。また、日本人1000名のexome sequencingによるコントロールデータベース(Human Genetic Variation Browser)により頻度を確認し、原因変異の抽出を行った。結果、網膜色素変性329症例のうち、121症例で原因変異を特定した。原因遺伝子としてはEYS, USH2A, RHOなどが多く認められた。副産物としての結果であるが、海外でこれまでに原因変異とされていた189変異のうち、55変異については正常日本人で頻度が高く、網膜色素変性の原因変異ではない可能性が示唆された。
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