中心性漿液性脈絡網膜症(CSCR)は、黄斑部漿液性網膜剥離や脈絡膜厚肥厚などの特徴的所見を呈し、加齢黄斑変性(AMD)を続発し得る疾患である。 CSCRの発症に関連する遺伝子同定を目的に全ゲノム症例対照関連解析(GWAS)を行ったところ、VPS11遺伝子多型の関連が示唆されたが、追試で再現性は確認されなかった。次に黄斑部脈絡膜厚を質的形質とし、全ゲノム量的形質遺伝子座解析(QTL解析)を行ったところ、AMD疾患感受性遺伝子であるAMRS2/HTRA1遺伝子領域の関連が示唆された。CSCR類似の脈絡膜厚が厚いAMD症例では、通常のAMDに比べて、AMRS2/HTRA1遺伝子多型の寄与が低かった。
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