3Dテレビを用いて1~5°の交差性視差を有する視標を提示して、出っ張って見える感覚を健常者と斜視患者で定量した。結果、健常者では幾何学的な理論値と比較して大きな差が無かった。また、弱視治療の遮閉用に使用する0.3Bangerter filterを片眼に使用して視力を下げた状態でも、立体感覚量は変わらず、立体視のある弱視症例に対する治療において、完全な遮閉より安全性が高い可能性を示唆した。 間欠性外斜視症例と後天発症内斜視術後症例では、立体感覚量はいずれも理論値の60~70%程度であり、大幅に小さいことが分かった。立体視機能を有する斜視患者では、あまり飛び出て見えていない可能性を示唆した。
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