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2014 年度 実施状況報告書

膠様滴状角膜ジストロフィにおけるタイトジャンクション構成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26861461
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

中司 美奈  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (70614022)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード膠様滴状角膜ジストロフィ / TACSTD2 / CLDN1 / CLDN7 / タイトジャンクション / 二次性角膜アミロイド―シス
研究実績の概要

膠様滴状角膜ジストロフィの責任遺伝子であるTACSTD2(Tumor-associated calcium signal transducer 2)は、claudin (CLDN)1 とCLDN7 タンパクと直接結合し、角膜上皮におけるタイトジャンクションの形成にとって必須の分子であることを示してきた。TACSTD2の細胞外ドメインのどの機能ドメインを欠失させてもCLDN7タンパクとの結合が阻害された。またTACSTD2の膜貫通ドメイン内にあるAxxxGモチーフのアラニンとグリシンの両方をアミノ酸置換させるとCLDN7との結合が脆弱になった。この結果から、TACSTD2の細胞外ドメイン内にCLDNタンパクとの結合部位が存在すると推測される。一方、CLDNの変異体の作成に難航しており、CLDNタンパク側の結合部位については不明である。
また、類似の臨床像を呈する二次性角膜アミロイド―シスについても病態解明を目的としているが、二次性角膜アミロイド―シスの角膜については、TACSTD2、CLDN1及びCLDN7のいずれも発現しているにもかかわらず、角膜にアミロイドが沈着することから、膠様滴状角膜ジストロフィとは異なる病態が考えられる。膠様滴状角膜ジストロフィと二次性角膜アミロイド―シスの類似点、相違点から、角膜におけるタイトジャンクションの特殊性について解明を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

CLDNタンパクの変異体作成に難航している。またTACSTD2とCLDNタンパクの結合に他因子の関連がないか検討中である。

今後の研究の推進方策

TACSTD2とCLDNタンパクの結合に他因子の関連がないか検討を行うために、膠様滴状角膜ジストロフィと二次性角膜アミロイド―シスの角膜を用いて、種々のタンパク発現について検討を考えている。また、すでに作成に成功しているGDLD 患者由来の不死化角膜上皮細胞、不死化結膜上皮細胞を用いて、創薬に向けて研究をすすめる予定である。

次年度使用額が生じた理由

CLDNタンパクの変異体作成が困難であること、GDLD患者由来の不死化角膜上皮細胞、不死化結膜上皮細胞の3次元培養において重層化させることが困難であることから、研究の進行が予定よりも遅れているため。

次年度使用額の使用計画

培養細胞の維持培地や遺伝子導入試薬、レンチウイルスベクター作成のための試薬、クローニング実験、およびタンパク実験のための試薬購入、プラスミド抽出キットの購入などのためのに使用予定である。

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公開日: 2016-06-01  

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