アクネ菌が眼サルコイドーシスに関与するかどうか検討するため、生検した網膜を用いて、アクネ菌に特異的なPAB抗体による免疫組織化学での検討を行った。サルコイドーシス群では82%の症例において網膜内にPAB陽性の円形体を認めた。一方コントロール群では1例も検出さず、アクネ菌の眼サルコイドーシスへの関与を強く示唆する結果が得られた。また、肉芽は網膜内層に主に認められ、血管周囲に目立つことから、眼サルコイドーシスの病態としてアクネが網膜血管を介して血行性に網膜に到達し、マクロファージやCD4陽性細胞による肉芽形成されることが示唆された。
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