多発性硬化症に併発する視神経脊髄炎は、ステロイド治療などを行っても症例によっては両眼の失明に至る可能性のある疾患である。また、Neuromyelitis optica(NMO)に併発する視神経炎の治療にはステロイド大量療法や血漿交換療法などが行われるが、その予後は様々であり、時に重篤な視力障害を来すことがある。すなわち、これらの視神経炎はいずれも現行の治療法では視機能の改善に限界があるのが現状である。そこで、実験的自己免疫性視神経炎モデル(experimental autoimmune optic neuritis:EAON)を用いて免疫細胞療法としての遺伝子治療の可能性を模索し、難治なヒト視神経炎への臨床応用の実現を目的とする。 樹状細胞にIL-10、CGRPと移入させて、EAEのマウスに導入すると視神経炎が軽減することがわかっている。 PU.1の解析においては、EAUでの実験で変動があり、炎症にかかわっている可能性がある。
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