先天性横隔膜ヘルニア(CDH)は新生児外科疾患の中で未だ高い致死率を示す疾患である。当施設ではgentle vetilationを主体とした集中管理で、生存率の著明な向上を得た。しかし、重症肺低形成をきたす症例は救命できていない。この、重症例に対する胎児治療の開発を目的とし、先天性横隔膜ヘルニアモデルラットに神経ペプチドであるボンベシンを投与することで、肺体重比の増加、細胞増殖因子の減少、2型肺胞上皮細胞の減少などの肺成熟に繋がる結果を得ることができた。他の薬剤との併用効果に関しては十分な結果を得ることができず、今後の課題である。
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