臨床的検討においては,CEACAM1の発現は予後良好因子であることが示唆された.基礎的検討においては,肝芽腫細胞株では,CEACAM1の発現を抑制することで抗癌剤(CDDP)の感受性が低下することが判明した.また,肝芽腫細胞株において,all-trans retinoic acid(ATRA)を投与することでCEACAM1発現が誘導され,ATRAとCDDPとを併用することでその効果が増強することが判明した.また,CEACAM1にはlongとshort isoformが存在し,肝芽腫細胞株においてはShort isoformの発現がCDDPに対する感受性増強に関与していることが判明した.
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