血管新生能や分化能をもつ脂肪組織由来幹細胞(ASCs)を用いた乳房再建において、脂肪生着率の向上と安全性の確認が重要である。乳房再建モデルマウスを作製し、至適脂肪量とASCs量の検討を行った。4週間後の移植脂肪重量はASCs量との強い関連は認めなかった。移植後ASCの体内動態を生体内で確認するため、トランスジェニックマウスの系統を確立した。これにより、移植後ASCsは、定着細胞数の定量と細胞の生体内での追跡が可能となった。ASCsの初回投与量、追加投与・投与期間の設定などASCsの作用に基づいた脂肪生着率を向上させる方法の開発をすすめていく。
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