①リンパ浮腫モデルラットの検証と、②リンパ浮腫におけるレニン・アンジオテンシン系に関する検証を試みた。 ①において、我々が作成したモデルラットでは粗大な浮腫は1週程度継続し、組織学的変化は4週以上継続した。16週以上経過すると組織学的変化は消失し、深部リンパ管の拡張などを認めた。ラットでは代償的なリンパ流が形成され慢性リンパ浮腫にはならないことが示唆された。 ②では慢性リンパ浮腫患者のヒトリンパ管検体の供与を受け、免疫組織学的な解析をした。一部にTNF-α、その他アンジオテンシンII受容体などが陽性であった。慢性リンパ浮腫の発症に炎症性サイトカインやレニン・アンジオテンシン系の関与が示唆された。
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