宿主免疫においてB細胞は重要な働きをするにも関わらず、敗血症急性期におけるB細胞の役割や老化との関連については十分にわかっていない。本研究では敗血症急性期におけるB細胞の免疫能を解析することと老化との関連を検討することを目的とした。敗血症急性期には疲弊B細胞が増加していた。高齢敗血症患者では血清IgM濃度は重症度スコア、臓器障害スコアと負の相関関係にあった。B細胞を単離培養し産生されるIgMは、高齢者、敗血症患者で低下していた。敗血症時における疲弊B細胞の増加によりIgM産生が低下し、敗血症患者、その中でも特に高齢者においては重症度、二次感染と関連している可能性がある。
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