本研究の目的は、以下の2点である。①クラッシュ症候群ラットモデルおける全身性炎症病態において、Fアクチン-DNGR1受容体シグナル系のメカニズムを明らかにし、その制御による多臓器障害進行と生存率の改善を評価すること。② 全身炎症病態をきたす臨床患者(外傷、敗血症)におけるFアクチン-DNGR1受容体シグナル系のメカニズムを明らかにすること。本研究において、抗Fアクチン抗体の投与によるクラッシュ症候群ラットモデルの生存率改善は認められなかった。敗血症患者において、血中Fアクチン値は有意に増加しており、役割を担っている可能性が示唆された。
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