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2014 年度 実施状況報告書

自然免疫・獲得免疫バランスからみた外傷患者における免疫応答制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 26861522
研究機関大阪大学

研究代表者

大須賀 章倫  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任研究員 (60552081)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードインフラマソーム / 制御性T細胞 / DAMPs / 熱傷 / 外傷
研究実績の概要

我々は、重症外傷患者の免疫応答を自然免疫・獲得免疫バランスの観点から解明するための臨床観察研究を行っている。以下の2点に絞り研究を進めている。①重症熱傷患者において、自然免疫系の指標としてインフラマソーム活性、獲得免疫系の指標として制御性T細胞の活性を経日的に評価し、両者のバランスと重症化との関連を明らかにする。②血液中の自己由来抗原である(DAMPs)び外来由来抗原である(PAMPs)を経時的に評価し、インフラマソームおよび制御性T細胞の活性バランスとの関連性を明らかにする。
はじめに、ヒト検体のインフラマソームおよび制御性T細胞の活性の測定系を確立した。現在までに重症熱傷患者様8症例から、44検体が集まり、受傷後にインフラマソームが活性化することは少しずつ明らかになってきている。また、白血球、特に好中球の経時的な数量の変化はダイナミックであることが分かってきた。DAMPsとして考えられている血中尿酸値は生体反応に大きく影響を及ぼしていないようであるが、その他のDAMPsやPAMPsは検体数が集積し次第、一斉に解析する予定であり、現在は凍結保存されている。DAMPsは年々新たなものが報告されてきており、国内および国外における共同研究も視野に入れている。
体表面積20%以上の重症熱傷患者に焦点を絞り臨床研究を進めており、患者様の協力により生存群、死亡群ともにエントリーされてきているため、本年度これらを解析することにより、重症外傷の免疫応答のメカニズムの解明から、生命予後に及ぼす影響まで明らかにしていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

体表面積20%以上の広範囲熱傷の患者をすでに8例登録している。測定系も確立されているため、本年度は引き続き検体を収集すると伴に、サンプルを測定し、解析する。

今後の研究の推進方策

本研究では、生体の外傷および熱傷に対する通常反応の過程を解析しているものであり、今後は本研究で明らかになったことを用いて、治療介入の決定を論理的に構築し、生体反応を観察しながら適切な治療を適切なタイミングで行える指標の作成をしていくことである。

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公開日: 2016-06-01  

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