心筋梗塞後心破裂は致死性の合併症であるが、機序の詳細については不明な点が多い。本研究では心筋梗塞モデル作成後、以下の評価を行った。インターロイキン欠損(IL17-KO)マウスは野生型マウスと比較し、心筋梗塞後の心破裂発症は有意に抑制されていた。好中球、マクロファージの組織免疫染色では心筋への炎症細胞浸潤が抑制され、real-time PCRで細胞外マトリックス分解に関わる遺伝子や炎症性物質の心筋での発現が抑制されていた。 このことからIL17は心筋梗塞後の心破裂に重要な働きをしており、急性期の左室リモデリングに炎症や細胞外マトリックスに関わる遺伝子の関与が示唆された。
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