BMPは骨形成に重要なタンパク質であり、SMAD4を介して骨芽細胞分化に作用する。NF-κBは免疫、炎症性シグナルの主要な分子であり、p65サブユニットがSMAD4と会合し、相互作用することを見出した。この会合様式の解明は、BMPシグナルの抑制解除に着目した新たな分子標的薬の開発へとつながる。相互作用に重要なp65のTA2ドメインとSMAD4のMH1ドメインに対してリコンビナントタンパク質を精製した。両分子は直接結合することを明らかにした。またTA2の結合領域のアミノ酸配列に基づき合成したペプチドは、両者の結合を阻害し、BMPシグナルの抑制を解除した。
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