本研究は2型糖尿病が唾液腺で生じる副交感神経性血管拡張反応に与える影響について検討した。2型糖尿病を発症したOLETFラットおよびコントロールラットとしてLETOラットを用いて検討した結果、糖尿病ラットの耳下腺で誘発される副交感神経性血管拡張反応はコントロールラットと比較して有意に低いことが明らかとなった。顎下腺および舌下腺で誘発される副交感神経性血管拡張反応には糖尿病ラットとコントロールラットの間に有意な差は認められなかった。したがって2型糖尿病に伴う唾液分泌障害の発症に関与するメカニズムの1つとして耳下腺における副交感神経性血管拡張反応の障害が重要である可能性が示唆された
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