適当な白板症症例が得られなかったため、同じく前癌病変でかつ遺伝性疾患である基底細胞母斑症候群(Gorlin症候群)に着目し、まずGorlin患者4症例よりiPS細胞を作製した。これらのGorlin-iPS細胞では増殖能が亢進し、さらに血清飢餓状態での薬剤感受性が正常iPS細胞に比し有意に亢進していた。我々が以前報告した効率の良い骨芽細胞分化誘導法を用いて、Gorlin-iPS細胞および正常ヒトiPS細胞を分化誘導後、PCR arrayを用いてHh関連遺伝子の発現を比較検討した。その結果、Gorlin-iPS細胞においてHh関連遺伝子、Wnt関連遺伝子およびBMP、Runx2の発現上昇を認めた。
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