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本研究では胎性細胞や遺伝子組み換えを行わずにラットの皮下脂肪組織から磁気ビーズを用いて採取した間葉幹細胞を用いて、小規模施設でも実施可能な歯の再生医療について探求した。作製した細胞は脂肪・軟骨・骨に分化することが可能であり、３次元造形チタンメッシュを用いた大幅骨欠損の再生治療の可能性を示唆した。pColdベクターを用いて改変を行った大腸菌株を用いて大量にリコンビナントBMP2を取得できることが可能となり、ダイマーは骨分化誘導に、モノマーは分化抑制に利用することができるサイトカインであった。ラットの歯質の欠損部位を作製し、当該部位に骨分化誘導をおこなったrADSCを移植すると30日後にマイクロCT上で硬組織形成が確認できた。カルセインラベリング実験によって、この硬組織は移植後に再生した骨様組織であることを確認し、象牙質マーカーは未だに確認できていないが、当該部位は生理的反応を示し機能回復の兆候を確認することができた。
一連の研究で得られたデータは国内外で口頭や論文にて発表する予定であるが、リコンビナントBMP2の実験においては精製する方法をブラッシュアップしてデータの再現性を確保するための検討する余地があり、象牙質再生のマーカーについても移植する前の細胞を象牙芽細胞と共培養したり象牙芽細胞を培養した上清を用いるなど手技や条件を改良することにより移植して硬組織化した部位からDSPやDPPの陽性反応を得られる可能性を有する。発表までにはさらなる実験を重ねる必要があると考えている。
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