今後の研究の推進方策 |
1.インフラマゾーム活性化のより詳細なメカニズムを解明する。 1)エンドソームから、菌体成分が細胞質に放出されるメカニズムを明らかにするため、XS-106細胞において、エンドソーム酸性化阻害剤(NH4Cl) 、プロテアソーム阻害剤(MG-132、 lactacystin)、リソソームプロテアーゼであるカテプシンBの阻害剤(CA-074)を用いて、IL-1βの産生を ELISA 法ならびにWestern Blot 法で調べる。また、ペプチドトランスポーター SLC15A を介して菌体成分が細胞質へ放出される可能性を検討するために、XS-106細胞においてsiRNA により SLC15A1, SLC15A2, SLC15A3 あるいは SLC15A4 をノックダウンし、IL-1βの産生を ELISA 法ならびにWestern Blot 法で調べる。 2)インフラマゾーム活性化におけるASK1の関与を明らかにするために、XS-106細胞においてsiRNAによるASK1のノックダウンを行い、IL-1βの産生をELISA法ならびにWestern Blot 法で調べる。 2.インフラマゾーム活性化物質の同定 菌体ならびに培養上清の活性物質をHPLC等で分離し、マススペクトル等で物質を同定する。 菌体からLP(トリトンX-114による二相分離法)(J. Immunol 165: 6538, 2000)、PGN、DNA、RNAを分離し、XS-106細胞によるIL-1βの産生誘導活性を調べる。S. sanguinisのLP欠失株を作製し、XS-106細胞によるIL-1βの産生誘導活性を調べる。
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