研究実績の概要 |
Poly dimethyl siloxane (PDMS) 製チャンバーのデザインに関し円筒型、プレート型について検討を行った。実験動物にはC57BL6マウスを使用し、各デザインのチャンバーをマウス背部皮下に埋入し10日後にチャンバー内部に経皮的に200ulのPBSを注入、24h後に内部PBSと凝集した細胞群を回収した(1ccシリンジ/27G注射針)。結果、円筒型デザインが最も効率良く細胞を回収できることが判明した(3-5x100000)/マウス)。チャンバー表面へのPoreの付加に関しては、径が大きすぎることで内部に肉芽組織の増生を認めるケースがあり可能な限り小さいpore size作成法開発が来季以降の課題となっている。 チャンバーデザインの原型が決定したことから、実験に用いる細菌群の培養条件調整を併せて開始した。本系ではグラム陰性細菌のP. intermedia (ATCC 25611), F. nucleatum (ATCC 25586), グラム陽性細菌のP. micros(ATCC 33270), S. intermedius (ATCC 27335) を用い其々を血液寒天培地・ 嫌気性培養器にて4日間培養した。P. intermedia, F. nucleatumに関しては グラム陽性細菌のP. micros, S. intermediusと比べ8-10倍程度の回収効率を確認した。予備実験として1x1000000/100ul(PBS)に調整したS. intermediusを上記チャンバー内へ播種したところ、PBS単独注入と比べ24h後時点で8-10倍程度の細胞凝集を確認した。引き続き播種細菌量等の条件付を行う予定としている。併せてチャンバーを含めた切片を作成し免疫・組織学的にチャンバー内部の免疫応答評価を行う。
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